プライムレートとマネーサプライとは

株式・証券用語解説集 投資家必見情報

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政策金利に関わる用語

プライムレート

 

プライムレートとは、銀行が信用の大きい優良企業に貸し出しを行う際に適用する金利のことをいいます。一番に優遇された金利という意味で「最優遇貸出金利」とも呼ばれます。貸出し期間が1年未満のものを「短期プライムレート(短プラ)」、1年以上のものを「長期プライムレート(長プラ)」に分けています。

 

貸出先の信用力によって銀行はプライムレートに一定の金利を上乗せして貸し出ししています。このため、企業にとっては、プライムレートの上昇→資金調達のコスト上昇→設備投資への意欲減少となり、業績の先行きに対してマイナス要因となります。

 

反対に、プライムレートが低いと、企業の投資意欲が上がり、株価がプラスされる要因となります。

 

基準割引率および基準貸付利率(公定歩合)

 

中央銀行(日本銀行)が市中金融機関(都市銀行、地方銀行など)に直接資金を貸し出すときの基準金利のことをいいます。従来は「公定歩合」と呼ばれていました。

 

基準割引率および基準貸付利率の引き上げ・引き下げは、日銀の代表的な金融政策であり、証券市場や投資家への影響力は多大なものになっています。

 

マネーサプライ

 

マネーサプライ(通貨供給量)とは、簡単にいえば世の中に出回っているお金の流通量のことを指します。詳しくは、国や銀行などの金融機関を除いた民間部門(一般法人、個人、地方公共団体など)が保有している現金・預金・定期預金などの残高の合計です。毎月日本銀行が発表しています。

 

マネーサプライの伸び率は株価と連動しているため、投資指標として重要視されています。

 

マネーサプライと景気

 

  • 日銀による「基準割引率および基準貸付利率」引き上げ→銀行では「資金調達コスト」増大、「貸出金利」上昇→市中のマネーサプライが減少(景気の沈静化、預貯金が人気に)
  • 日銀による「基準割引率および基準貸付利率」引き下げ→銀行では「資金調達コスト」減少、「貸出金利」低下→市中のマネーサプライが増加(景気の活性化、株式投資が人気に)

 

マネーサプライの範囲

 

マネーサプライは、換金のしやすさから「M1」、「M2」、「M3」に分類されています。

 

M1 現金通貨と預金通貨の合計
M2 M1に準通貨(定期預金、外貨預金)を合計したもの
M3 M2に貯蓄預金(郵便貯金、農協、信用組合)などを合計したもの
M2+CD M2にCD(譲渡性預金証書)を含めたもので、一般にマネーサプライと呼ばれているもの

 

 

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