金融ビッグバンと証券会社

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金融ビッグバンと証券会社

金融ビッグバン

 

金融ビッグバンとは、1996年から2001年にかけて行われた大規模な金融改革制度のことをいいます。ビッグバンはもともとは、宇宙が誕生したときの大爆発のことですが、1986年にイギリスの英国証券取引所で行われた証券制度改革からビッグバンという言葉が使われ始めました。

 

イギリスのビッグバンと区別して、「日本版ビッグバン」とも呼ばれています。

 

その基本原則は以下の3つです。

  • フリー(市場への参入、価格の自由化)
  • フェア(透明性の高い公平な市場の確立)
  • グローバル(国際的に通用する市場の整備)

 

主な改革には、金融持株会社の解禁、銀行による投資信託の窓口販売、株式売買手数料の自由化、インターネット証券会社の新規参入、証券総合口座の導入、ラップ口座の解禁、ペイオフ解禁、ディスクロージャー(情報開示)の推進などが挙げられます。

 

 

証券総合口座

 

証券総合口座とは、証券会社が個人の顧客向けに提供している、資産の一元管理機能を備えた非常に利便性の高い口座です。口座の開設により、MRF(マネー・リザーブ・ファンド)の買い付けが自動的に行われ、有価証券の売買代金の受け払い、クレジットカード利用代金の引き落とし機能が付いているケースもあります。

 

 

ラップ口座

 

ラップ口座とは、証券会社が提供する資産運用サービスの1つで、投資家から預けられた資金を株、債券、投資信託商品などにより運用することのできる口座です。

 

投資家は資産残高に応じて証券会社に手数料を支払いますが、この中には売買手数料や資産管理のアドバイス料なども含まれていることから、サービスをラップ(抱き合わせ)するという意味で、ラップ口座と呼ばれています。

 

証券会社自らが投資信託を組み合わせて運用する「投資信託型」と、外部の投資顧問業者を紹介する「投資顧問型」があります。ただし、最低契約金額が高額(1000または2000万〜)であることが多いため、富裕層向けのサービスとなっています。

 

 

証券子会社

 

証券子会社とは、銀行、信託銀行、地方銀行などの金融機関が設立する子会社のことをいいます。かつては証券会社の経営を圧迫しないように業務内容に制限がかかっていましたが、1993年の金融ビッグバンによって規制が撤廃されました。

 

 

手数料の自由化

 

かつての日本では、手数料があらかじめ決められている「固定手数料」を続けていました。しかし、近年の規制緩和の影響で、投資家が自由に証券会社を選べるようになり、手数料の値下げ競争にともなう手数料の自由化が実現されています。

 

アメリカでは1975年に完全自由化され、イギリスでは1986年に完全自由化されています。日本では1985年以降何度か引き下げられてきましたが、ようやく1999年になって完全自由化されました。

 

現在では、約定代金によっては無料となるなどの様々なサービスが登場してきています。

 

 

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