株式の発行形態

株式・証券用語解説集 投資家必見情報

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株式の発行形態

額面発行

 

額面発行とは、株式を額面通りの金額で発行することです。かつては、額面割り当て増資が企業の主流でした。

 

新株を手に入れる際は、株価が高くても額面分の金額を支払えばよく、プレミアムが投資家に入ってくるため、投資家に有利となります。プレミアムとは、現在の株価と額面金額との差額のことを指します。

 

 

時価発行

 

時価発行とは、企業が増資の為に新株を発行する際、発行価格を現在の時価に近い額にするものです。企業は額面分だけを資本金に組み入れるだけでよいので、残った額はプレミアムとして企業側に入ります。資金調達も容易なために、会社側に有利な発行形態になります。

 

現在では、株主への利益還元などの企業努力により、時価発行を行う企業も増えましたが、バブルの頃は、株価低迷や投資家からの反発などで、時価発行する企業は限られていました。

 

 

中間発行

 

中間発行とは、時価発行の1種で、額面と時価のほぼ中間の価格で株を発行する形態です。額面発行、時価発行に次ぐ第3の増資方法として注目されています。「ドイツ方式」とも呼ばれている通り、実際にドイツで広く普及しています。

 

ただし、発行価格には、

  • 時価の2分の一以下で適正な水準
  • 1株あたり純資産以下

というガイドラインが存在します。

 

 

株式分割

 

株式分割とは、資本金を変えないで1株をいくつかの株式に分割することです。株式会社が、既に発行済みの株式数を増やしたい場合などに利用されます。増加分は株主の保有する株式数に応じて配分されます。

 

株式分割をめぐる問題として、2006年のライブドア粉飾決算事件と絡んでおり、上場企業においては、ほぼ制限なく株式分割をすることが可能になり、株価上昇をさせる手法が各方面から注目されました。

 

 

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