配当の種類と仕組み

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配当の種類と仕組み

株式投資,証券用語,相場,金融商品

 

配当

 

配当とは、株主が受け取ることができる利益の分配のことをいいます。
株主は出資額に応じて利益の還元を受ける権利をもっており、企業は決算期ごとに株主に利益を分配しなければなりません。

 

配当には、現金によって支払われる「現金配当」と、配当を現金で行わずに新株を発行して付与する「株式配当」がありますが、一般には現金配当で行われています。

 

その他の配当には、決算期に行う「普通配当」、特別に利益が出た場合に行う「特別配当」、上場記念や会社創立記念などに行う「記念配当」があります。額面株式が存在していた時代には、「額面配当」というものもありました。

 

 

中間配当

 

中間配当とは、事業年度を1年とする会社(年1回決算の会社)が、期末の他に1回に限り日を定めて行う配当のことをいいます。定款の定めがあれば配当を2回に分けて行うことも可能です。

 

 

四半期配当

 

四半期配当とは、株式会社が四半期ごとに配当を行うことをいいます。
従来は余剰金の配当について、原則として年2回の中間配当と定時株主総会の承認による期末配当のみが認められていました。

 

しかし、2006年の会社法改正により、年間配当回数の制限が撤廃され、自由に配当が可能となりました。

 

 

無配

 

無配とは、配当が支払われないことです。赤字決算で利益がない場合や、利益が少なく内部留保を行いたい場合などに無配となることがあります。

 

配当を予定していたのに無配となることを「無配転落」、2度続けて無配となった場合は「無配継続」と呼ばれます。逆に無配の会社が配当を出すように変更することを「復配」といいます。

 

 

配当性向

 

配当性向とは、会社がその期であげた当期純利益に対する配当金の占める割合のことをいいます。獲得した利益に対して、どの程度を配当として支払っているかを示す指標になっており、以下の計算式で求められています。

 

    


配当性向(%) = 配当支払額 ÷ 当期純利益 × 100

 

配当性向が低ければ配当にゆとりがあることになり、今後増配する可能性があります。逆に配当性向が高い場合は、減配や無配転落が心配されます。

 

 

タコ配

 

タコ配とは、配当に必要な利益が出ていないのに、資産売却や利益余剰金を崩すなどまでして配当を行うことをいいます。配当性向は100%を超えますが、会社が蓄えてきた利益を食いつぶすことになるので、投資家にとっては注意すべきものになります。

 

タコが自分の足を食べているのと同じような状況(会社が自分の資産を食い潰していく)から「タコ配」と呼ばれるようになりました。

 

 

配当落ち

 

配当落ちとは、配当を受ける権利がなくなることをいいます。配当の権利確定日が過ぎると、理論上は配当の分だけ株価が下落することになります。

 

 

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