違法建築物のリスク
不動産を取得する際は、その建築物が建築基準法や消防法などの不動産関連法規に違反していないか、事前に調べておく必要があります。
違法建築物を取得してしまった場合、それを是正するための費用負担の発生、売却価格の低下というリスクが生じます。その部分をテナントに貸している場合では、是正する期間の休業も補償しなければならないことがあります。
また、近年ではコンプライアンス(法令遵守)意識が高まっているので、それについて指摘されるおそれもあります。
違法建築物の例
- 建物の一部を住宅としなければならない規定があるのにもかかわらず、フロアを不正に改装して事務所として使用している
- 1階の駐車場部分を竣工後に無届けで事務所に改装し、基準の容積率を超えてしまっている
- 屋上に建築確認申請図面にない倉庫が設置されており、竣工時の検査済証がとれていない
損失を起こさないためには
違法建築物を取得することによるリスクを回避するためには、まず購入前に物件の遵法性をよく調べておくことが重要です。目を通す書類には、建築確認通知書、竣工検査済証などがあげられます。
近年では、竣工後に不正に改装されているケースも見られるようになっています。これについては、当初の建築図面と現状の建物を照らし合わせて、判定していく作業が必要になります。
ただし、判定には専門的な知識が必要となるので、専門家にエンジニアリング・レポートの作成を依頼して調査してもらうことをおすすめします。
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