不動産投資戦略とリスク

不動産投資戦略とリスク

不動産のリスクと聞くと、取得する不動産に固有のもの(違法建築や耐震強度不足など)と考える人が多いようです。このように物件に固有のリスクがある場合は、誰が不動産を取得しても結果は同じとなりますが、投資する人の戦略の違いによっても、リスクは大きく異なってきます。事業性の見込みの立て方と言い換えることもでき、リスクは様々に変化していきます。

 

 

期間を定めてストーリーを描いてみる

 

不動産投資を行うときには投資戦略を立てて、それに見合ったリスクを考えてきます。その際には、投資期間を定めてストーリーを描くことが大切です。不動産取得時のことを、「入口」や「Going In」などと呼びますが、まずは不動産の現状や収益性をよく認識するところから始めていきましょう。

 

 

次に投資期間を定めていきます。不動産を当分売却する予定がない場合でも、まずは投資期間を設定しておきましょう。投資期間はローンなどの返済期限に合わせて設定しているケースが多いようです。最近増えている不動産ファンドでは、投資期間を3年〜5年に設定していることが多くなっています。

 

 

投資期間を定めた後は、期間満了時について考えていきます。「出口」や「Going Out」、「Exit」などと呼ばれています。不動産をどのような状態にしたいのかをイメージしていきます。古くなっていくのを放置しておくのか、改装して綺麗にするのか、稼働率や賃料は上がっているのか、などの場合の不動産の価格を考えていきます。

 

自分が満足できるイメージができたら、ひとまずは目標となります。物件を売却したり、次の不動産へ投資していくこともできます。このように想定していくことを「出口戦略」といいます。

 

 

そして、入口(取得)から出口(売却)までの投資期間中に、実行すべきことを明確に組み込んでいくことが重要となります。具体的には以下のようなものを決めていくことになると思います。

 

  • 管理コスト削減のための管理会社との交渉について
  • 改装工事はいつの時点でどれくらいの規模で行うのか
  • 稼働率を上げるためにはどのようなテナントの募集をすればよいのか
  • 賃料を上げるためには何が必要であるか

 

以上で説明したような、入口、投資期間、出口の3つを考慮することにより、不動産投資のリスクを具体的に把握できるようになります。投資戦略の違いによって、リスクにも差が現れてきます。

 

20代でもアパートオーナーになれる不動産投資法

不動産投資,リスク,失敗,融資,利回り

アパートオーナーになるための銀行融資の仕組みとは?
利回りのワナを見抜く●●とは

20代でも不動産投資を続けていく方法が、DVDで分かりやすく解説されています。


>>詳細はこちら<<

不動産投資戦略とリスク関連エントリー

現物投資と証券化投資の違い
不動産投資には、「現物投資」と「証券化投資」の2種類があります。それぞれのしくみと特徴、相違点を解説しています。
不動産投資のリスクと利回り
不動産投資物件の利回りも物件によって異なります。個別物件の利回りの考え方や、リスクの抑え方を解説しています。
リスクとポートフォリオ
複数の物件を取得する場合は、リスクの異なるものを組み合わせることがポイントとなります。ポートフォリオを組んでリスクを軽減していきましょう。
資金調達の方法とレバレッジ効果
不動産取得の際の重要事項が資金調達です。多くの場合はローンによって調達しますが、ノンリコースローンという方法も主流となっています。
不動産の収支計画
収支計画はキャッシュフロー表の作成からはじまります。ただし、不動産投資では賃料やコストの予想外の変動が考えられるので、資金繰りには余裕をもたせることが必要です。
会計・税務に関するリスク
不動産投資に関しては、企業会計や税務会計に関して、取り扱いが異なる場合があるので注意することが必要です。
開発段階の物件のリスク
不動産投資の対象は、開発段階の物件にまで広がっています。先行きが見えないリスクにより、さまざまなことが考えられますが、そのポイントを押さえておきましょう。