リスクとポートフォリオ
ポートフォリオとは
利回りは、リスクの大きさの裏返しとして決まっており、同じ不動産でも所在地や用途などで利回りが異なります。
利回り重視で高利回りの物件のみを購入していると、大きなリスクを背負い込みやすくなり、逆にリスクの小さい物件ばかりの場合は利回りが低くなっていきます。
そこで、複数の物件を取得する場合は、リスクの異なるものを組み合わせることが重要なポイントとなります。一定の目的や観点で組み合わされた物件のグループを「ポートフォリオ」と呼びます。ポートフォリオ(Portfolio)は、本来は「紙挟み」や建築家の作品ファイルの意味ですが、日本においては、投資家が自らの資産を複数の金融商品に分散投資することを指す場合が多くなっています。
ポートフォリオの利点
ポートフォリオのメリットは、リスクの分散化ができることです。分散させることで、ある特定の物件の収益が下落(ダウンサイド)しても、別の物件への影響は小さかったり、物件によっては逆に収益が上昇(アップサイド)して、全体における損失を緩和できる可能性があります。
例えば、一部の地域で地震による物件の損害が発生したとしても、全国に分散して不動産を所有していれば、その損失は一部で済みます。オフィスビルやマンション、ホテルなどの別々の種類の不動産を所有していれば、不景気による影響も小さく抑えることができます。
不動産投資にあたっては、特定の物件に狙いを定めてポートフォリオを組んで利益を得る方法もありますが、さまざまな物件に分散させたバランス型のポートフォリオを組んでリスクを軽減する方法もあります。
どちらが良いのかは人によるところですが、さまざまな事業に対応する不動産に投資をするチャンスがある限りは、バランス型のポートフォリオも1つの方法といえます。
20代でもアパートオーナーになれる不動産投資法
アパートオーナーになるための銀行融資の仕組みとは?利回りのワナを見抜く●●とは
20代でも不動産投資を続けていく方法が、DVDで分かりやすく解説されています。
リスクとポートフォリオ関連エントリー
- 現物投資と証券化投資の違い
- 不動産投資には、「現物投資」と「証券化投資」の2種類があります。それぞれのしくみと特徴、相違点を解説しています。
- 不動産投資のリスクと利回り
- 不動産投資物件の利回りも物件によって異なります。個別物件の利回りの考え方や、リスクの抑え方を解説しています。
- 不動産投資戦略とリスク
- 不動産のリスクには、物件固有のものもありますが、投資する人の戦略によっても差があらわれてきます。期間を定めてストーリーを描いていくと、リスクを具体的に把握することができます。
- 資金調達の方法とレバレッジ効果
- 不動産取得の際の重要事項が資金調達です。多くの場合はローンによって調達しますが、ノンリコースローンという方法も主流となっています。
- 不動産の収支計画
- 収支計画はキャッシュフロー表の作成からはじまります。ただし、不動産投資では賃料やコストの予想外の変動が考えられるので、資金繰りには余裕をもたせることが必要です。
- 会計・税務に関するリスク
- 不動産投資に関しては、企業会計や税務会計に関して、取り扱いが異なる場合があるので注意することが必要です。
- 開発段階の物件のリスク
- 不動産投資の対象は、開発段階の物件にまで広がっています。先行きが見えないリスクにより、さまざまなことが考えられますが、そのポイントを押さえておきましょう。