開発段階の物件のリスク
不動産投資の対象は、完成している物件だけではなく、未完成のものや、これから建築しようとしているビルにまで広がっています。その理由には、リスクの高い段階で投資をすることにより多くのリターンを得ようとしたり、競合相手が比較的少ないことなどがあります。
以上のような理由により、開発段階の物件に投資するケースも多くみられるようになりました。ただし、開発段階の物件は、完成して収入が確定している物件と比べると、さまざまなリスクを背負っています。
計画されている建物が予定通りに完成するのか、完成後にはテナントが入居してくれるのかなどのリスクが代表的です。しかも、開発の進行段階によってリスクの種類も異なっており、開発の初期段階ほどリスクが大きくなる傾向があります。
計画変更と近隣問題リスク
まず、初期段階に発生するリスクとして、開発許可や建築確認が取得できない許認可リスクがあります。
そして、事業計画について近隣住民の理解が得られないと、計画の縮小や時期の遅延、中止などの近隣問題リスクも起こってきます。
このような計画変更リスクは、常に抱えていることを把握しておきましょう。
工事に関するリスク
建築確認を取得した後に発生するリスクは、工事に関するものです。施工会社の倒産や事故、自然災害などが計画を狂わすことになります。
その結果、建物が予定通りに完成しない完工リスク、完成時期が遅れるタイム・オーバーラン・リスク、建築資材高騰による事業費増加リスクなどが発生してきます。
これらはリーシングやキャッシュフローにも大きく影響を与えてしまいます。
完工リスクの対応策としては、完工保証を契約時に付与するという方法があります。これは、信用力の高いゼネコンやデべロッパーをバックアップとして、工事の引き継ぎや金銭的な補償をさせるというものです。
また、その他の工事に関するリスクについては、契約書に施工会社の責任を明確に定めて、追及できるようにしておくことが重要なポイントです。
開発段階の物件のリスク関連エントリー
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- 不動産取得の際の重要事項が資金調達です。多くの場合はローンによって調達しますが、ノンリコースローンという方法も主流となっています。
- 不動産の収支計画
- 収支計画はキャッシュフロー表の作成からはじまります。ただし、不動産投資では賃料やコストの予想外の変動が考えられるので、資金繰りには余裕をもたせることが必要です。
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