信用売りの仕組み

信用売りの仕組み

通常の株の売買では、株を買って売ったときの差額が自分の利益となります。一方、信用売りの場合は仕組みが違ってきます。

 

株価が高いときに証券会社から株を借り、それを売って現金にします。そして、株が値下がりしたら、売ったときのお金で同じ株数を買い戻します。最後に借りた株を返しますが、この一連のなかの差額が利益となるのです。

 

 

なお、信用取引の売りで、株を売った代金を一時的に証券会社に預けるということは、お金を預けることになるので金利がつくはずです。信用売りで売った代金に対して金利がつくことを売り方金利といいますが、超低金利の現在では、売り方金利はゼロとなっています。

 

 

また、信用売りでは「貸株料」という借り賃が必要になります。これは株を借りていることによる賃料で、信用売りした株を返済するまでの日数分かかります。

 

 

最終的に受け取れる金額は、(売ったときの代金)−(買い戻しの代金)−(日数分の貸株料)−(往復の売買委託手数料)となります。

 

 

信用売りの返済方法「現渡し」

 

信用売りでは、売った株を買い戻す「反対売買」のほかに、「現渡し」という返済方法もあります。

 

これは、信用売りをした銘柄と同じ現物株を持っているとき、その現物株で借りた株を返済するという方法です。

 

信用取引では、反対売買、現渡しのほかに、シコリ、ドテンなどの特有の用語がありますが、じょじょに覚えておくとよいでしょう。

 

a

信用売りの仕組み関連エントリー

制度信用取引と一般信用取引の違いは?
信用取引には2つの種類があります。「制度信用取引」と「一般信用取引」と呼ばれるものです。両者の違いを解説しています。
信用取引に必要な担保
信用取引では、お金や株券を借りることになるので、そのための担保が必要となります。これは「委託保証金」と呼ばれ、最低は30万円となっています。
信用取引で取引できる額
信用取引に必要な金額は、委託保証金率によって異なっています。いくらまで取引が可能であるかも、計算によってもとめることができます。
信用買いで取引するには
信用取引で「買い」をするときのコストについてや、有効な取引の仕方を紹介しています。現物取引と信用取引を使い分けるポイントを知っておきましょう。
信用売りと逆日歩のコスト
信用売りする人が多くなると、証券金融会社の貸す株が不足してきます。すると、不足した株を借りたレンタル料として「逆日歩」というコストが発生してきます。
信用取引での配当金・株主優待の扱い
配当金や株主優待などの株主の権利について、信用取引を行う場合にはどうなるのかを解説しています。