不動産の収益変動リスク

収益変動リスク

賃料単価と空室の問題

 

不動産投資をするにあたっては、不動産の取得時に投資戦略を立てて慎重に進めていきます。しかし、投資期間が長くなってくると、予想もしないような場面に遭遇して思った展開にならないことも出てくるでしょう。最も大きな問題には、収益が伸び悩んだり、収入が下がるという現象があります。

 

 

まずは賃料単価の問題があります。賃料単価が下がっていく事例には、契約の更新時期にテナントから賃料引き下げ交渉を持ちかけられたり、テナントの退去後に同じ賃料では入居者が見つからないなどがあります。賃料水準が下がる原因が不景気によるものであるときには、不動産の所有者・管理者ではどうすることもできない場合もあります。

 

 

ただし、不景気の際に賃料をできるだけ下げない方法はあります。それが長期の契約に切り替えていく方法です。長期間で固定賃料の定期借家契約(契約時に定めた期間の満了によって確定的に終了する借家契約)を結ぶことで賃料の下落は回避が可能です。なお、この契約方法で賃料を固定してしまうと、これから先に賃料を上げることが難しくなってしまうというマイナス面もあるので注意しましょう。

 

 

他には、数ヶ月間賃料保証をさせたり、固定賃料でマスターリース(不動産会社に一棟貸したうえで個別テナントに転貸するしくみのこと)させる手法がとられています。

 

 

収入が伸びなくなるもう一つの問題が空室です。テナントが退去した後、なかなか空室が埋まらないという場合は、そのまま放置しておかないで原因を考えていかなければなりません。

 

 

空室が埋まらない原因がビルの仕様にある場合、例えば、内装が老朽化している、外からの見栄えが悪い、空調が悪い、トイレが旧式などの問題があります。このような場合は、賃料の交渉以前に借りようと思ってくれません。これを打開するには、リニューアル工事を施すのも1つの策になります。内外の改装工事をして、エレベーターやトイレなどもきれいにします。見込み客の第一印象を良くして、契約率を高めていくのを狙っていきます。

 

 

また、フリーレント(賃料を一定期間無料にするサービス)を実施する方法もあります。これは、ビルの募集賃料がほかのビルの賃料に比べて割高になっている場合、賃料を引き下げてでも空室を埋めなければなりませんが、急激に下げてしまうと同じビルのテナントからクレームが来てしまいます。フリーレントはその対処法として有効であり、新規テナントの負担を減らせて誘致させることができます。

 

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