信用取引の仕組み

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制度信用取引と一般信用取引の違いは?
投資家に多く利用されている「制度信用取引」現在、日本の信用取引には「制度信用取引」と「一般信用取引」の2種類があります。このうち、投資家に多く利用されているのは制度信用取引になります。制度信用取引は、1951年からはじまったもので、60年以上の歴史がある古い制度になります。返済期限は6ヶ月で、売買対象の銘柄や返済期限などのルールは証券取引所が決めています。信用取引では、お金や株券は証券会社がその顧客に貸すことになりますが、とくに制度信用取引の場合は、証券会社は「証券金融会社」から顧客に貸すお金な...
信用取引に必要な担保
現金や株券が担保となる信用取引では、お金を清算するまでの間、買う代金や売る株券を一時的に借りることになります。この際には、「担保」が必要となります。この担保のことを「委託保証金」といい、この金額によって取引できる範囲が決まってきます。委託保証金にできるのは、まずは現金があります。具体的には、証券会社の口座にあるお金を、信用取引専用の口座に振り替えるようなかたちになります。また、証券会社に保護預かりしている株式なども、委託保証金に代用することも可能です。これをとくに「代用有価証券」と呼びます。必要...
信用取引で取引できる額
委託保証金率とは信用取引をはじめるために必要な委託保証金の最低額は「30万円」となっていますが、30万円あればどんな信用取引でもできるというわけではないことに注意が必要です。各証券会社によると、「最低必要な委託保証金額は、取引額の30%、または30万円のどちらか高いほう」を定められています。この「取引額の30%」という部分を「委託保証金率」をいい、証券会社が個別に設定しています。委託保証金率・・・信用取引をおこなった場合に、取引額に対し顧客が証券会社に入れる委託保証金の割合のこと。例えば、100...
信用買いで取引するには
信用買いにかかるコスト信用買いを利用する際は、発生するコストを計算することが重要です。売買手数料と金利が出ていくので、最終的な利益も変わってくるからです。例えば、委託保証金200万円(委託保証金率30%)で、1000円の株を2000株信用取引で購入するとします。購入費用は証券会社から借りることになります。10日後、この株が値上がりして1080円で売付けたとします。このときの約定代金は1080円×2000株の216万円となります。この16万円が利益になるとお考えの方もいると思いますが、ここからいく...
信用売りの仕組み
通常の株の売買では、株を買って売ったときの差額が自分の利益となります。一方、信用売りの場合は仕組みが違ってきます。株価が高いときに証券会社から株を借り、それを売って現金にします。そして、株が値下がりしたら、売ったときのお金で同じ株数を買い戻します。最後に借りた株を返しますが、この一連のなかの差額が利益となるのです。なお、信用取引の売りで、株を売った代金を一時的に証券会社に預けるということは、お金を預けることになるので金利がつくはずです。信用売りで売った代金に対して金利がつくことを売り方金利といい...
信用売りと逆日歩のコスト
逆日歩発生の仕組み制度信用取引の場合は、証券会社は「証券金融会社」という機関から株を借りて、これを信用売りする顧客に貸すことができます。証券金融会社・・・証券会社が貸借取引を行う際、資金や株を貸す専門の金融機関のこと。証券取引法の規定による免許制で、日本証券金融、大阪証券金融、中部証券金融の3社がある。ただし、信用売りする人が多くなりすぎると、証券金融会社でも貸す株が不足してしまうという事態に陥ることがあります。このような場合、証券金融会社では、さまざまな株式を保有している銀行や保険会社などに、...
信用取引での配当金・株主優待の扱い
信用買いをしている場合現物取引で株を買っている場合は、そのまま株主名簿に名前が載ります。では、信用取引で買った場合はどのようになるのでしょうか。株を買ってはいますが、買った代金は借りている状態です。後から現引きをして買った代金を払い、株を保有していれば株主となれます。株主の権利が確定する「権利付き最終日」をまたいで信用買いをしていた場合は、株主の権利が与えられます。正確には、権利付き最終日の時点で株主名簿に載っているのは、お金を貸した証券会社(証券金融会社)なので、もらえるのは「配当金相当額」に...